ジオマーリン

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地政学リスクとトークンエコノミー

今日伝えたいことは「地政学リスク」の将来性についてです。

 

 地政学リスクは金融市場で使われている、軍事による市場・商品への危険性を表す言葉ですが。この「地政学リスク」には懐疑的な方が多いということです。極限までリスク同士が複雑に絡み合うであろうトークンエコノミー社会で地政学リスクは重要なのかどうかです。

 

 1991年、金融市場で働いていた人たちはいきなりトレードが大きくマイナスに転じたり、積み上げてきた協業の交渉が全てまっさらに戻るという悪夢を経験しました。湾岸戦争の勃発は、複雑に絡み合った現代金融市場に初めてオイルショックのトラウマを投げかけ、大パニックが起こったのです。このとき、戦争への悲観で全てを投げ売った人と、戦局を楽観し買い戻した人の間ではさらに明暗が別れました。勝敗が数日で決まるという、異例の戦局になったからです。このとき、市場に隕石のように落ちる、「地政学リスク」を読めるかどうかが、最も重要な要素の一つだという認識が金融関係者に広がったのです。

 

 月日は経ち、2017年では地政学リスクはまるで定期イベントのようになりました。地政学的に危ないことが明らかに増えたのです。

 中東や東アジアでは、大きな戦争リスクが連日ニュースでほのめかされ、ヨーロッパでは2ヶ月に一度はテロのニュースが舞い込んできます。多すぎる地政学リスクにも市場は敏感に反応し、本当に全てをひっくり返すようなリスクでなければ価格はバネのように戻ることを繰り返します。

情報のリアルタイム化と市場の精緻化が、地政学リスクを日常にしているのです。

 

 

 これに対して、懐疑派が当然生まれてきます。地政学リスクは売りポジションを入れるタイミングを伺うプレイヤーの都合の良いイベントに過ぎないと。

これが本当かはGPRの表を見れば、すぐに分かります。

①本当に危険な事態は少なく、極のように偏在していること

②近年では、極の数が増えていること。

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 さて、これからはグローバル投資が日常になるという話を前にさせて頂きました。

 

 グローバル投資が日常になるということは地政学リスクが日常になるということです。そして増え続けていくGPRの極の数。まるで、沖縄の人が台風を気にして天気予報を見るように、地政学リスクは市場の予報で頻繁に見られ、家計を気にする人は皆気にするようになるのです。

 

 地政学リスク=GPR-Indexの価値はこれから確実に上がっていきます。

 これからのトークンエコノミーによる想像を絶する価値の相互作用で、どこまでも日常に波及していくことでしょう。